ゲームマーケット2026秋で、対戦カードゲームを9作買いました。
持ち帰った箱は全部、開ける前から中身が分かる「構築済み」でした。
勝ち方も、ライフを削る、山札を削る、正体を暴く、★を10点集めると、ほとんどばらばらです。
ゲームマーケットは、個人やサークルが自作のボードゲーム・カードゲームを持ち寄って売る、アナログゲームの即売会です。今回は2026年10月17日(土)・18日(日)に幕張メッセで開かれました。では、ここで売られている小さなカードゲームは、店に並ぶ大手のTCG(トレーディングカードゲーム)と何が違うのでしょうか。
この記事で分かること
- 同人のカードゲームは「箱で完結」が基本:ランダムなパックではなく、そのまま遊べるデッキを1箱ずつ売っています。
- どの作品も「1つの仕組み」で勝負している:推理、隊列、マス目の位置取りなど、作品ごとに看板の仕組みがはっきりしています。
- 勝ち方がばらばら:相手を倒す以外に、山札を削る、正体を暴く、点数を集めるなど、勝利条件そのものが個性になっています。

大箱のトークンデュエル「DREAM THESIS(ドリームテーゼ)」

『桜降る代に決闘を』を作ったBakaFireさんの新作で、BakaFire Partyが出しています。1〜2人用、30〜40分、12歳以上。会場では6,000円で先行販売し、一般発売は2026年10月30日です。
プレイヤーは戦う姿である「クラス」と、契約する悪魔「デモン」を選びます。手持ちのカードを捧げると、強いデモンのカードに置き換えられます。ただし、力を次のラウンドへ持ち越すには人間のカードが要ります。デッキを強くするほど人間のカードが減り、苦しくなっていく。この引き換えが、このゲームの芯です。ソロモードは、Webアプリと連動して遊びます。
詳しくは「ドリームテーゼの遊び方」で紹介しています。
推理×カードバトル「ERROROID(エラーロイド)」

2人用、10〜20分、13歳以上。わかさ生活の上田ガイアさんの作品で、個人制作のクラウドファンディングから始まりました。
お互いに7体のアンドロイドを並べ、そのうち1体をこっそり犯人の〈エラーロイド〉に置き換えます。推理カードやアンドロイドの能力で相手のアンドロイドに証拠を積み、証拠がそのアンドロイドのアリバイの数に届くと正体が公開されます。相手のエラーロイドを先に暴いた方の勝ちです。相手が「どこに証拠を積まれたくないか」という振る舞いから犯人を読む、人狼のような心理戦がカードバトルの中で起きます。
詳しくは「エラーロイドの遊び方」で紹介しています。
手札1枚に使い道が3つ「妖精の森 -The Fairy Forest-」

2人用、10歳以上の、TCGを名乗る作品です。スターターデッキは、火の速攻「WINGS OF FREEDOM」、水の魔法をつなぐ「FLOOD OF KNOWLEDGE」、土の守ってから反撃する「ARMS FOR PEACE」の3種です。会場では1つ900円でした。
手札は毎ターン上限まで戻ります。そして1枚の手札を、そのまま使う、捨てて魔力にする、相手の番に捨てて守り(ガード)にする、の3通りに使えます。山札が尽きると捨て札を山札に戻し、そのとき要らないカードを抜けるので、山札切れで負けることがなく、デッキがだんだん軽くなっていきます。
詳しくは「妖精の森の遊び方」で紹介しています。
デッキ名に「前進・突撃・後退」「LANE FRONTIER CARD GAME」

題名のとおり「レーン(列)」を舞台にしたカードゲームです。デッキは「丘を駆ける先駆者(疾風前進デッキ)」「火山からの侵略者(強襲突撃デッキ)」「海の支配者(逆流後退デッキ)」の3種で、ケンタウロス、竜、海の戦士の絵が描かれています。デッキの名前に前進・突撃・後退と動きの言葉が並んでいて、列の上を押したり引いたりする遊びを予感させます。
RPGの隊列で戦う「ウォザド」

2人用、30〜40分、9歳以上、1,500円。作者のおおとりさんは、ランダムなパックのない「LCG(リミテッド・カード・ゲーム)」と呼んでいます。1箱に1人分のデッキと、入れ替え用のカードが入っています。
指揮官のウィザードと仲間(フォロワー)で隊列を組み、多くの攻撃は隊列の先頭に当たります。手札の道具や魔法を仲間に「託す」と、その仲間の能力が引き出せます。倒した相手の★が合わせて10点になれば勝ちで、★10のウィザードを倒せば一撃です。
詳しくは「ウォザドの遊び方」で紹介しています。
手札とマナを入れ替えられる「ONE's LOT(ワンスロット)」

2人用、15〜25分、10歳以上のTCGです。サークル「漫と日々」が、AIを使わずメンバーだけで約2年半かけて作りました。スタートデッキは54枚組で1つ1,800円です。秋の新作は黄のデッキでした。
場は前衛3枠と後衛3枠に分かれ、前衛は武器で攻め、後衛は技で守ります。ソウル(マナにあたるもの)を1ターンに1度、手札と入れ替えられる「コンバート」があり、ソウルが2つ目の手札になります。マナ事故(使える資源が足りず何もできない状態)で負けるのを防ぐ仕組みです。
詳しくは「ワンスロットの遊び方」で紹介しています。
カエルがマス目を動き回る「BLOCK FROG」

カエルが題材のチーム「RIBBIT」のTCGで、構築済みデッキは5種、1つ1,500円でした。ライフ25から始め、相手のライフを0にすれば勝ちです。マナにあたる資源は「エサ」と呼びます。
カードは、プレイシートのマス目に置きます。エサを払うと上下左右へ動かせ、縦か横の一直線上にいる相手を攻撃できます。間に別のカードがいれば、手前のカードしか狙えません。敵陣の一番奥まで入り込むとダメージが2倍になるので、どこへ進むかが勝負を分けます。
詳しくは「ブロックフロッグの遊び方」で紹介しています。
山札がライフの歴史TCG「はじめてのハイスト 日本の歴史 オールスター合戦」

歴史上の人物で戦うTCG「ハイスト」の入門セットで、990円で前期と後期の2デッキが入っています。作ったのは、現役の東大生を含む大学生のチームです。
勝つには、相手の山札を0枚にします。山札そのものがライフです。人物にはランクがあり、1つ上のランクの人物を裏向きに重ねて置くと、次の自分の番に表になって強くなります。聖徳太子と推古天皇のように、関わりのある人物どうしがそろうと強くなるカードもあります。
詳しくは「はじめてのハイストの遊び方」で紹介しています。
寮ごとのスターターデッキ「Harry Potter カードゲーム」
今回の中で唯一の、映画をもとにしたTCGで、ムービックが出しています。グリフィンドールのスターターデッキは52枚の構築済みで、990円。寮ごとのスターターデッキは、今はグリフィンドールとスリザリンの2種です。
「Magic」の印を持つキャラクターを休ませると、そのキャラクターのコスト以下の呪文をただで唱えられます。倒されたキャラクターも、同じカードを手札から1枚捨てれば場へ戻せます。
詳しくは「ハリー・ポッターTCGの遊び方」で紹介しています。
まとめ:9作の勝ち方と、いちばんの仕組み
9作を並べると、勝ち方も、看板の仕組みもばらばらでした。大手のTCGは何年も続けるために多くのカードを出し続けますが、ゲームマーケットの作品は、1つの仕組みを1箱で味わえるように作られています。
| 作品 | 勝ち方 | 看板の仕組み |
|---|---|---|
| DREAM THESIS | ライフ0 | 強くするほど苦しい |
| ERROROID | 犯人を暴く | 伏せた札で推理 |
| 妖精の森 | HP0 | 手札に3つの使い道 |
| LANE FRONTIER | — | レーンの押し引き |
| ウォザド | ★を10点 | 隊列と「託す」 |
| ONE's LOT | 攻撃を通す | 手札とソウルを交換 |
| BLOCK FROG | ライフ0 | マス目の位置取り |
| ハイスト | 山札0 | 人物を重ねて育てる |
| Harry Potter | 攻撃を通す | 呪文をただで唱える |
LANE FRONTIERの勝ち方は、説明書を読んでから個別の記事で紹介します。
私が制作した『背界の旅団』も、ゲームマーケットに並ぶ作品と同じように、個人で制作しているカードゲームです。次は1作ずつ遊んで、それぞれの仕組みをもっと詳しく紹介します。
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